日曜日。ジョギング1.5キロ。海にはやっぱりサーフィン教室の人がたくさん浮かんでいた。月曜日の朝、いつもより少し早く起きただけなのに、Eの仕事がすごく捗り、気持ちよかった。

ぺろのおやつ

土曜日。ジョギングがわりに、自転車で辻堂まで。空は薄い雲がかかっているけど、明るくて気持ちいい。藤沢市アートスペースに寄って、友達の顔を見て、うろうろと服を見て、デカフェのコーヒー豆だけ買って帰ってくる。ぺろのおやつを買おうと思って出かけ…

蓄電している感じ

木曜日。TVerで「けもなれ」最新話見る。連載のための詩を書く。来週から、12月にかけて始まる取材や出演や、人前に立つ仕事、小学校でのワークショップ。馬力の要りそうな日々に備えて、蓄電している感じ。思考の向かうべき方向が見えづらくなっているよう…

ピーピーいう機械

水曜日、晴れ。月火と、少人数の飲み会が二晩続いた。午前中、隣の土地に家を建てる工事の人が、測量なのか、ずーっとピーピーいう機械を鳴らしていて、いつその音が止むのか気になってしまい、ぼーっとしてしまう。気分転換にシャワーを浴びて洗濯。午後はS…

段ボール箱の洋書

日曜日。朝、創さんが買ってきてくれたボヌールのコロッケサンド、ピーナツクリーム入りコッペパン、ミルクコーヒー。海側の窓のカーテンを開けて、景色を見ながら食べる。旧居の片付けに行くつもりだったけれど雨なのでやめて、段ボール箱の洋書を少し片す…

ジョギング、『の・ようなもの』

「朝の創作メソッド」というものを友達に教えてもらったのをきっかけに、タスクのひとつとして、日記を再開してみることにしました。情熱ややる気で書くんじゃなくて、たんたんと、というのが大事なのだそうです。自分の書くものと自分との距離を測る、もの…

札幌でぐるぐる

8月22日午後、新千歳空港着。空港からバスに乗って地下鉄澄川駅前で降り、天神山アートスタジオまで歩く。思いのほか暑くて、坂を登ったら汗だくになった。到着すると眼鏡のスタッフさんが扇風機を私に向けてくれ、私は手続きをして、自分の部屋に落ち着いた…

祝辞

神里雄大「バルパライソの長い坂をくだる話」岸田戯曲賞受賞によせて Hola, buenas noches. Estoy muy feliz de celebrar el premio de Yudai con todos ustedes. Felicidades! こんばんは、大崎清夏と申します。神里くん、きょうはほんとうにおめでとうござ…

ハバナ日記(4)

Alamarからバスで、ケティのママの住むLautonへ。ディウスメルも一緒。ママとママの彼氏に挨拶する。アパートの二階にあるママの部屋のベランダからは、ハバナの中心街とその向こうの海が見える。隣の家からレゲトンが聞こえてくる。朝ごはんをいただいて、…

ハバナ日記(3)

2月3日。気持ちのいい朝。民泊にはシャワーがないのでケティの叔母さんの家まで浴びに行って、Nとテラスで涼む。昨日あのミュージシャンが言ってたライブに招待の話、あれほんとかな、うん、あれはマジのやつじゃない?とNと確認しあう。そういえば、あれか…

ハバナ日記(2)

2月2日。涼しい朝。Alamarの民泊のご夫婦は、ちんみたいな犬を3匹飼っている。家の外にも黒い犬がいて、あれもお父さんの犬?と聞くと、あれは違う、知らない犬だと言う。犬が多い。団地の壁の色はカラフルなパステルカラー。団地のまわりはゴミだらけ。ど…

ハバナ日記(1)

午後遅く、出発。羽田空港の搭乗ゲートで、イヤホンをつけて音楽を耳に流しこみながら、出かける前の最後の仕事、新しい詩集の装幀についてのやりとりを片づける。ふだんそんなに忙しいわけじゃないのに、ジェットセッターみたいに空港で仕事のメールを高速…

グアヤキル国際詩祭(3)

日本という国では、自分の国に生まれてから死ぬまでずーっと住むことがとても自然で、それが基本の生き方のように認知されているところがあるけど、国際詩祭に参加すると、それはまったく基本なんかではないということを改めて思い知らされる。すべてのプロ…

グアヤキル国際詩祭(2)

夜7時から、Casa de la Cultura(文化の家)という建物で、詩祭のオープニングが始まることになっていた。スケジュールを見ると7時ちょうどから関係者の挨拶があって、7時15分から朗読が始まることになっていた。噂には聞いていたけれど、ここの人たちは…

グアヤキル国際詩祭(1)

7月10日。出発。 羽田発ロサンゼルス行きの便では高校生の研修旅行団体、ロサンゼルス発ニューヨーク行きではユダヤ人の新社会人青年と在NY台湾人のおばちゃん、ニューヨーク発グアヤキル行きではPortoviejoという街に帰るスペイン語の先生アンジェと、隣り…

きれいな晴れの日

5月8日、月曜日。ゴールデンウィーク中は観光客や帰省してきた人たちで賑わっていた鵠沼海岸周辺は、すっかりいつもの落ちつきを取り戻したように見える。連休のあいだ、木曜も金曜も土曜も日曜も、ずーっと晴れていた。今日もきれいに晴れている。きれいな…

犬という名前の猫

スペイン語で、犬はペロ(perro)と言うらしい。(ちなみに、peroはbutで、peloは体毛だそうだ。)このことを私が知ったのはつい最近、スペイン語の勉強を始めたからで、私がスペイン語の勉強を始めたのは、猫を飼いはじめた後のことだった。 去年の秋、猫を…

エルヴィラ・シュタイフのための夢想

アドリエンヌ・リッチ 作 詩集"The Dream of Common Language"より 冷たくて冷たくて 私たちの血も冷たくなった それから風が死にたえて私たちは眠った この眠りのなかで話すとしたら私の声はもう私だけのものじゃない(私は言いたい 複数の声で)私たちの息…

プリンス「キス」

おまえの顔なんかどうでもいいさからだがほしいだけ夜が明けるまで経験なんかなくていいから任せときなよみせてあげるから 金なんかいらないよ僕のものになれよカッコ悪くていいから僕を支配してほかの何かと交換しないでちょっとおくれよ、時間とキスを 淫…

滝子山

女子6人で、笹子駅を9時半出発。曇りぞら。おやつに駅前の笹子餅を買う。里の家の脇を、山から流れてきた澄んだ水が、ばしゃばしゃ流れている。歩いているうちに晴れてくる。悲しそうなリスの絵の、山火事注意のポスターをいくつも見かける。お地蔵さんの…

来福の下宿

温又柔さんの小説『来福の家』を読んでいて、東京でさいしょの一年半だけ住んだ下宿のことを思いだした。大学の掲示板で見つけたその下宿は西荻窪の閑静な住宅街にあるふるい邸宅だった。邸宅といっても、古くなってあちこち痛んでいるその家は増改築を繰り…

あとの祭り

池袋で白神ももこさん演出の『春の祭典』を観た金曜日、ちょうど多和田葉子さんの新しい小説『献灯使』を読んでいた。 しろっぽくて直線的で平面的な、つまりはとても人工的に見える舞台のうえで、極彩色でパワフルなくせにどこか抑揚のひらべったい盆踊りを…

ベルリンで朗読した

この夏、ベルリンで、初めて英語で朗読した。 英語での朗読は、ずっとやってみたかったことだった。今回ベルリンに行くことが決まってからも、ぐずぐず迷っていたのだけど、この機会を逃したらもうまたいつできるかわからないのだからと思って、勇気を出して…

浮かんで飛ぶ

八月の終わりに江ノ島へ行った。西浜の海の家でパーティーを主催した夏から、もう十年ちかく経っている。海の家に来る人は移り変わって、記憶にあった場所とはもうだいぶ違っている。騒々しいと感じる。その嫌悪感が、自分の年齢があがったせいなのか、海の…

Berlin, DAY9.

最後の夜はローラと、コトブッサートールのサンタマリアという店で、メキシカンをお腹いっぱい食べた。席が空くのを待つ間その通りをぶらぶらしてみると、どの店も賑わって活気があった。なかでもサンタマリアは大人気だった。ローラはセビッチェ、はじーは…

Berlin, DAY7.

みんなでカフェ、インパラコーヒーへ。テーブルに置いてあった新聞の一面に「エボラ出血熱の患者がベルリンにも」と報道されている。 聖マタイ教会の向かいにある韓国料理屋さんは、ちりちりの銀髪をツインテールにまとめたオモニがやっている店。店内の壁い…

Berlin, DAY3.

コトブッサー通りのトルコ人のフィラットのアパート(元は高官の住居だったらしい)でボロネーゼのディナー、夜遅くまで、それぞれの故郷の古い音楽をたくさんかけながら。フィラットはイタリア人のミケーレがボロネーゼを作ると思っていたのにはじーがシェ…

Berlin, DAY2.

テンペルホーフ空港跡地で鳥を観察しようと思ったけど、雨が降ってきたのでまた今度にすることにした。角のカフェに入ったら、エンゲルスという名前のカフェなのだった。そこから少し歩けば、カール・マルクス通りに出るのである。洒落ている。後になってそ…

Berlin, DAY1.

ノイケルンのアパートはとても静かだ。着いてすぐ、もとこさんとミケーレが用意してくれた夕飯、いのししのブルストや生ハムやチーズやパン、ドイツビールを飲んで、食べた。洗礼のような、濃い強い味。 夕飯のあと、ミケーレのために英語で、翻訳してきた詩…

コマドリ、捻挫、檜洞丸

〔丹沢湖ー西丹沢自然教室ーゴーラ沢出合ー檜洞丸ー犬越路ー西丹沢自然教室〕5/18 朝の丹沢湖からバスに乗って、箒杉と呼ばれている樹齢二〇〇〇年の杉の木のある場所を越えて、9時、西丹沢自然教室。登山の人たち、パッと見渡して三〇人くらいだろうか、混…