植物の気味のわるさ
このところ、三日とあけず、というかんじで、神里くんが宿りにきている。もううちのお風呂の使いかたもすっかり把握し、朝にははじーのつくったスクランブルエッグを食べて、出勤するわたしと一緒に出かけたりして、ほほえましいったらない。
去年のアースデイに代々木公園の屋台で買った多肉植物(エケベリアの一種)の、冬じゅう放置して干からびていたのをやけ気味に植え替えて水をやったら、一日で気味のわるいくらいに回復した。植物の気味のわるさがだいすきだ。今年もまた先週の日曜日にアースデイということになって、代々木公園の会場でちゃっかりゴーヤの種をもらってきたから、今度早起きできたら、種まきする予定だ。
雪のみなかみから帰ってきていよいよ山熱があがり(今度は草津に行きたい、白根山に登って山小屋に泊まりたい)、田部井淳子さんの「高いところが好き」という本を衝動買いして、エベレスト登頂のくだりを布団のなかで夜更けまでかかって読みきってしまった。布団のなかで読んでも途中で眠ってしまわないなんて、ほんとうにめずらしい。なぜ山がいいとおもうか、いいとおもうようになったか、最近は、そればかり、目の前にある。詩のことを考えようとすると、自然のことを考えてしまう。広葉樹の葉っぱの形だの、哺乳類の頭蓋骨の形だの、のことばかり、思い至ってしまう。ゲーテにファンレターをかきたい。
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