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きょうの風景(5/4)

ゴールデンウィーク折り返しの土曜日。品川駅で野村さんと待ちあわせて、北品川を歩いた。びっくりした、品川というのは、海辺であった。旧東海道というのは海沿いの道なのだった。品川神社、というか御殿山は、小高い桜の名所であった。江戸の人は春の品川の海辺で花見をしたのだろうなぁ。

一度、案内板の古地図と海抜を見てしまった目には、旧東海道を左へそれてなだらかな坂をくだった先へ、波がちゃぷちゃぷ打ち寄せているのがハッキリ見える。でも、もう一度目をこすってみると、アスファルトはその先へも続いていて、住宅街の向こうに天王洲アイルのビル群が見える。吹いている風には潮の匂いが混じっているのに、足は地面を践んでいるので、ソワソワしてくる。

鯨塚の近くには、錦鯉のうようよ泳いでいる小さないけすと、またがるとぽよぽよ跳ねる鯨の遊具があった。

品川神社のりっぱな富士塚に登った。山頂からはずっと向こうまで見渡せた。すぐそこに海があるはずなのに、立ち並ぶビルのせいで見えない、というよりは、私の目には確かに海が見えているのに、なぜかそこにビル群のかたちのもやがかかっているという感じだった。旧東海道沿いの軒並みは同じ色調・同じ高さに揃って、不揃いなたてものの並ぶ埋め立て地との境界線がよくわかる。富士塚の山頂には鯉のぼりがたっていた。六月の新潟への旅の安全を祈っておみくじを引いた。

賀茂真淵の墓を見た。四角く削られていない、自然なまるみの、洒落た墓石なのだった。

いい風の通るカフェで、ガッパオと、温かいコーヒーをいただいた。お店の女の子が、これからパラオへ行くと言って、出掛けていった。