[告知]少し先だけど


4月、長谷部裕嗣さんとカニエ・ナハさんの企画したイベントに参加します。詩と演奏のセッションです。
アコーディオンのアラン・パットンさんは、わたしの大好きなバイオリニストHONZIともよく一緒に活動されていた方だそうで、つい二週間前に観にいったHONZI LOVE CONNECTION 3に、カツラ・マズルカというユニットで参加していました。このHONZIのイベントには、人生まるごと音楽にやられてしまった四〇代五〇代の音楽家たち(に加えて恐らく片手で足りるくらいの歳であろうドラマー男子までも!)があとからあとから出てきて、ものすごく、たのしかったのです。
イベントの告知なのに、HONZIイベントの感想になってしまった。
4月の"静かに狂う夜"がどんな音になるかは、わたしにもまだわかりません。あ、狂う、だって。演劇や何かをみていて、舞台のうえにいるひとが「狂う」を表象しようとして奇声をあげたりするのは、あんまり怖いと思ったことがありません。折口先生によれば、「狂」という字は獣の霊が憑りつくことをいう字(「狂字論」)です。中国では、獣の霊のふるまいかたのイメージが、そのまま「狂」の意味です。わたしの考えでは、「狂」は静かです。「狂」は淡々と毛をなめたり、前足で顔を洗ったりしていると思います。だからつまり"静かに狂う夜"は、わたしの解釈では、"静かに静かである夜"です。
そういえば昨日、テレビで「ナルニア国物語」の映画(カスピアン王子のつのぶえ)をやっていて、映画公開当初から誰も教えてくれなかったから昨日初めて知ったけど、穴熊が大フィーチャーされていました。だってカスピアン王子が、主人公級のひとが、倒れて目ざめると穴熊の穴のなかに寝ていて、起きあがって野蛮な行動を取ろうとしたところを、穴熊にたしなめられたりするのです。これは、穴熊が喋っている映像のなかでもとても優れていました。ナルニア国の穴熊は「松露とり」という名前でした。映画のなかに、「憶える者としての穴熊」というフレーズが出てきました。最近うちでは、穴熊に「さとやまの腰つき」という渾名を与えています。

“静かに狂う夜”第二夜「詩人と音楽家」
4月16日(土)19時開場 @国分寺giee
FOLIE IN SILENCE "Poets and Players"
出演:
小野絵里華/カニエ・ナハ/ブリングル/長谷部裕嗣/大崎清夏
Alan Patton(アコーディオン)/ハセベタカシ(ベース)