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河口湖・咳

土曜日の宵くち、河口湖駅からSOLAR CAFEに向かうタクシーの運転手さんは、今夜のイベントについて若者(はじー)の話を聞くと「へぇ、朝までやるだ、若ぇからいいだな」「寒いけど、一杯飲めば」と言う。それが、「富士日記」に出てくる地元のひとびとや、深沢七郎の小説のまんまの語り口なのだ。私はにまにましてしまう。SOLAR CAFEに着いてすぐ、私は焚き火を起こさせてもらって煙草を吸って悦に入って、それからNとSちゃんと飲んだテキーラ一杯ですぐに酔っぱらってしまった。でも、焚き火の周りでひとりひとりのひとと話したことを、その風景を、不思議なほど覚えている。今年もHDGさんと焚き火の前に立って、HDGさんが「いい焚き火の条件は?」と聞くので私が両手で上に伸びる三角のジェスチャーをしながら「やっぱり形」というと、HDGさんは嬉しそうに「知ってるねぇ〜」と言った。(二年前に初めて焚き火の前でHDGさんに会ったときも、私の焚き火知識にHDGさんは「知ってるねぇ〜」を連発して、それで私たちは友達になったのだった。)会えないと思っていたIちゃんに会えて、はじーはIちゃんとがっちりハグした。夜が明けて、中野くんとTAAAHHHさんがとても繊細なBACKtoBACKをした。私の斜め後ろでセ千代さんが静かに踊っていた。
…それにしても、咳が止まらん。明けがたに灰をばほばほしていた方がいたので、たぶんそれにやられたのだ。焚き火は堪えて見るべし、扇ぐべからず。