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また一週間

水曜日の夜、終電がなくなったK里くんがきて、明日バイトの面接があるといってうちのテーブルで履歴書をかいて、はじーとわたしはそれにちょっかいを出して過ごして(どういうちょっかいかというと、間違えちゃいけない漢字をかいてるときに耳元で「北極海」とか囁くちょっかい。そうしたらK里くんが「ひとのおちょくりかたが僕とそっくりですね」と言った)、それから三人でK里くんがレンタルしてきた「愛に関する短いフィルム」を観た。静かで温かい、手編みセーターのような映画。ずっと誰かの視線で何かをみている映画だった。自分ではない誰かの視線。その視線のことしか考えられなくなること。観た後、わたしは例のごとくすぐに寝てしまう。ふたりはなんとなくだらだらと夜明けまで喋っていて、わたしが次の朝出かけるときにはまだ眠っている。
わたしはK里くんがうちに遊びにくるたびに彼のiPhoneに触らせてもらっているうちに、iPhoneが気になってほとんど買う寸前までいっていたのがどうでもよくなってしまい、まだしばらくはいまの携帯(auのカフェオレ色のいんふぉばー)を使い続けることに決めた。
金曜日の夜はむりやり仕事を夜6時で切りあげて、成城学園前へ、奥泉光さんといとうせいこうさんの文芸漫談の国木田独歩「武蔵野」の回を観に行った。自分が独歩にはまってから、誰か文学をちゃんと知っている人が独歩を語る機会にこんなに早く出会えると思っていなかったので、立ち会えて嬉しかった。
火曜日の夜はDVDで「キッズ・リターン」を観た。
木曜日は、どうも根詰めて遅くまで働いてしまった。