境いめ

8時過ぎ起床。昨日から粉をこねて発酵させておいたマラサダの生地が、ボウルいっぱいにふくらんでフツフツと音を立てていた。慌ててガス抜きして、木のまな板の上に並べる。20分おいて、生地をきって、また寝かせる。そうしてベランダに出てみると、ゴーヤの薄黄色の花が、ぽつりと咲いている。小さい、500円玉くらいの大きさの花で、黄色い花粉がついているから、雄花である。慌てて写真を撮る。
粉をこねるのと土をいじるのはよく似ている。わたしは、いのちのあるのだかないのだか、その境いめにいるようなものが好きなのだ。「高山なおみの料理」のなかに「粉をねる」という章があって、写真や説明の絵がなんともすてきで、眺めているとうっとりとする。

高山なおみの料理

高山なおみの料理