五月だ、

目が醒めてから昼過ぎまで仰向けになっていた。雨がサーッと降ってサーッとやむ。やむとスズメが鳴く。風が吹いてくると鳴く声が途絶える。そうしてまた雨がサーッと降る。サーッとやむ。起きてゴーヤをみた。プランターの隅っこに遠慮して生えたからか、6芽めと7芽めの成長は遅い。きのう観た「グラン・トリノ」のことを考えた。この映画がわたしに向かって発していたひとつのことは、「邪魔者よ、どけ、この新しい人に、広い道を歩かせろ!」という怒りだった、倫理だった。

木曜日はサンプルという劇団の「通過」という作品を観に三鷹へいった。文鳥舎でバイトしてたとき以来、何年ぶりかの三鷹だった。「通過」はこわい作品だった、みているのが嫌だ、つらいというシーンもあった、観終わったあと声が小さくなっていた、だけど観てよかった。

雨がやんだあと、散歩に出てケンタッキーで遅い昼を食べ、読書して、買いものして帰って、トンテキ丼をつくって食べた。ユニクロを初めて通販で買った。最近新しい本を買ってばかりいる。服も買ってばかりいる。蚊に足を刺されてばかりいる。仕事の忙しさが安らかなので、曜日の感覚がぼんやりしている。