ま、ん、な、か

月曜日、通勤の道をあるいていたら、あまりにもまんなかで、何がまんなかなのかは、わからないのだけど、とにかく、わたしは、あまりにもまんなかななかにいたのだった。それで、あるいてもあるいても、ベルトコンベアのうえを逆向きにあるいているみたいに、どこへも進まず、ずっとまんなかだった。そして、角をまがると、そのことはわすれた。

日曜日は、annaと代々木公園のフリマに行って、センター街のブックオフで絵本を漁り、はじーも来てケニヤンで休憩した。わたしとannaをひとめ見たはじーに言われるまで気がつかなかったけど、そのときannaはまっ赤な、わたしはまっ青な、それぞれ裾広がりのワンピース型のコートを来ていたので、きっと傍目から見たら、ぐりとぐらみたいだったに違いない。はじーはいつものアーミーのジャケットを着ていたので、赤青緑の三人になった。
それから「ラースと、その彼女」を観た。ラースのことは、誰にもわからない。なぜラースが人形を彼女と決めたのか、それは誰にもわからない。でもそれを「なぜ」と問うこと自体の意味のなさを、この映画は、ものがたっていた。最初から最後まで、すべてが「受けいれる」という過程のことだった。自分勝手っていうのがどういうことなのか、わからなくなる映画だった。
飲みにいった魚やが休みだったのでHUBに入ったら行儀のわるいひとたちがいて、もうあのHUBには行かないことに決める。

火曜日、フリマで買った森のぼうし(ベージュとグレーの毛糸のやわらかいまるいぼうし)をかぶって出勤した。取引先の方々との飲み会の帰りぎわにそのぼうしをかぶると、そこにいて婚活の話をしていたひとたちは、じっとわたしをみた。

けさ、数日ぶりにもひに会って、携帯写真を三枚撮り、もひのことを、絵本にすると決めた。