グーグー・中目黒

日曜日、「グーグーだって猫である」を観に、目黒シネマへ。犬童一心監督の映画は、いつも絶妙に、えろいと思う。今回も、麻子さんの声。ナオミの頬。青自さんのほそい首すじ、それから前猫・サバのお化けの女の子の黒い眼の、あのものがたりっぷり。でもグーグーの世界では、そのえろさは絶対にベタベタどろどろしない。それは吉祥寺の、どこまでいっても吉祥寺然とした明るさなごやかさのためのように見えた。でも、明るくてのんびりしたその吉祥寺のまんなかには、夜になればまっくらやみになる井の頭公園がある。麻子さんのアシスタントたちや、さらにその周りにいる吉祥寺のひとびとは、子宮ガンになった麻子さんを励ましてチアリーディングする。でもその声は、病院の窓越しにミュートがかかって、とても、遠いのだ。その遠さに、ふわーと泣いてしまう。
それから揚州商人でわたしはスーラータンメン、nacocは黒酢ラーメンをたべて、中目黒まで、川沿いをてくてく歩く。さむさはゆるんでいる。Jantiqueへ寄り、スタバでしばらく女子珈琲。
Jantiqueで飾りボタンひとつ買う、315円。紫のひだが放射状にはいって、ラメがよっつ載っているまるいボタン。青い古着のこども用コートの一番うえのボタンがとれてしまってひと冬そのままだったところに、きょう、昼やすみのタリーズで、ちくちく付けた。