永遠と、永遠と一日

いま、日曜日の朝の七時だ。いま、こんなすがすがしい秋の終わりの早朝の道を歩いて、うちに帰ってきたのだ。それも、一日の終わりとは思えないみたいに浮かれて。帰ってくる道の途中で、大きな熊みたような犬とおじさんの散歩とすれ違い、小さいビルの三階に開いた窓からラジオ体操の音楽がこぼれてくるのを聴き、仕事終わりのタクシーの運転手さんたちが車を磨いている脇を通り抜けて。道に面した窓はどれもぜんぶ明るく、建物のなかがよく見える。土曜日は3.5日分の出来事があった。こんなながい一日を、明け方の地下鉄に乗って、わたしはけろりと帰ってきたのだ。こんな、まるで、わたしじゃないみたいに。