11月2日 

朝10時半に出かける。フレッシュネスのモーニングセットをして、地下鉄に乗って、上野へ。上野動物園に行くのに、上野駅からの道を間違えたので、せっかくだからといって遠回りして、上野公園の高台にある西郷隆盛の像を初めて見た。とても晴れ。青緑色の大きな西郷隆盛は薩摩犬を連れていた。その隣に文字だけの碑があって、大正の当時まだ摂政だった昭和天皇が、関東大震災のときに上野の被害の様子をここから見たということが書かれていた。右を見ると、たくさん並んだベンチで日にあたってじっとしている人たちの向こうに上野の街があって、でもいまの眺めは、ヨドバシカメラと顔を見合わせる感じ。
公園の奥に入っていくと、正岡子規記念球場という名の野球場があったので、その入口の前にはじーに立ってもらって記念撮影をした(はじーは自称正岡子規の弟子なので)。広場で催されていた札幌グルメフェスのにおいにつられて寄っていって、においだけ嗅いで、動物園へ。大人ひとり600円。チケットの動物は黒地に蛍光オレンジのラインの入ったカエルと、オカピ
午前中からはいれたので、東園からゆっくりまわって、前回は見られなかった西園にも行けた。ゾウの場所が改装されていて、前はコンクリートだった地面が土になっていて、ゾウたちはとても静かで、のびのびしている感じ。鼻を、ヒトが腕を台にのせて寄りかかるときみたいに、手頃な高さの台にのせているのもいる。ゾウ園から離れてクマたちの丘の近くの休憩所に向かうとき、小学生の男の子が「ほら「かわいそうなゾウ」でもやったでしょ!」という声が聞こえてきて、「かわいそうなゾウ」になみなみならぬ思い入れのあるはじーはおもわず感動して「ちょっと泣きそう」と言った。
前に見たときは二匹いて「末期の夫婦みたいだった」(とはじーが言った)マレーグマはひとりぼっちになって、山のまんなかですやすや寝ていた。あのときのどちらの一匹だったのか判らない。どちらでもない一匹だったかもしれない。
ホッキョクグマのユキオの背中にはときどき真っ黒いカラスが乗って遊んでいる。ユキオは乗られてもしばらくそのままにしてやっていたけど、最後は「いい加減にせぇ」という感じで追い払っていた。そんなに仲のわるい感じでもない。ホッキョクグマがじゃぶん!と水に飛びこむのを初めて見た。おかにあがってブルブルブルブル!と一回だけ水をはらって、そのあとは白い毛からざーざー滴り落ちるにまかせていた。びしょぬれのままテディベア座りをしたかと思ったら、にやりと笑ってあくびして、うつぶせに寝ころんで手を前に出した(ヒトがだらだらテレビ見るときのような格好)。あくびしたときに見えたユキオの舌は青かった。カラスはいつのまにかどこかに飛び去っていた。