伐採・less-home

朝九時、ベランダの向こうの、その乱雑きわまりなさかげんをめでていた庭に、とうとう手がはいる。ちょうど一週間前、その通知が届いていたけど、無視していた。わたしが無視していたことも知らない業者のおじさんが二名、通知どおりの時間に来て、一時間足らずで、あんなに繁茂していたヨウシュヤマゴボウもどくだみ(?)も向こうの竹も、みんなきれいさっぱり刈っていってしまった。残ったのはドウダンツツジの立ち木いっぽん、猫の隠れる場所もない。ヨウシュヤマゴボウの実を食べに来ていた幾種類かの鳥も、もう見られないかもしれない。でも、見晴らしはよくなって、ヒトとしては文句はなし。ベランダに出たら、みたことのない虫がいろいろと、朝顔のつるやサンダルの下に避難していたのだった。サンダルの下にいたのは、ぷう〜んとマリオの敵みたいな飛びかたをする、クモに似た黒い虫。朝顔にとまっていたのは、黄色い頭とみどりのからだに黒い斑点のある虫。あとでしらべること。
ベランダの光の入るところで、朝ごはんはクロックマダムと牛乳。
最近わたしたちは、経済のことや、「男」についてや、パーティー(=集会=集団)についてや、テレビで観たアメリカ兵のPTSDのことや、ブランショマラルメ深沢七郎、それにDVDで観はじめた「母を訪ねて三千里」の話をごっちゃにする。経済や神経症についての話のときは、わたしはわからないところを質問しながら、ずーっと聞いている。なんだか、はじーと話してきたことが、ぐるーと一周してきた感じがある。もっと、ぜんぶの話を、ごっちゃにしたい感じがある。
仕事場の近所の図書館で、マラルメの詩の載った本を借りた。こんやはたいふうで、明日から4連休だ。