お引越し

一週間はきもちわるいほど早い。日曜日、はじーとS田ちゃんとモッチーと四人で「お引越し」を観た。そのあと入った深夜のデニーズで、モッチーは頭をユーラユーラさせながら、「自分の言ったことが、相手にちゃんと伝わったと思える瞬間てある?」と聞いてきた。「あるよ」「どんなとき?」「英語で喋ってるとき」。モッチーはちょっと黙ってから、「そんならずーと英語で喋ってればいいじゃん」と言った。「伝わったと思える瞬間がなければ、コミュニケーションの意味なんてないじゃん」とも。
ざぶざぶ揺れる森を、燃えさかる船を、私は一晩中思い出していた。すべてのシーンが燃えていた、すべてのシーンが、すべての時間が火事で、焼失して、それでもやっぱりまだ燃えていた。