昨日

明日から休みなのに、会社仕事関係の電話が帰り道までかかってきて、テンションが下がる。私に電話をかけても、どうせ七日まで何も動かないのだから、七日の朝にかけてくればいいのに。ぶうたれていると、はじー「日本人はほんとに休むのが下手だねぇ」と言う。ほんとにほんとにその通り。
夕飯 ごはん、さんまの味噌焼き、小松菜と豚こま炒めのワンプレート。大根おろしとねぎのお吸いもの。
久しぶりに食べた焼き魚は「あっ」と言うほどおいしい。やっぱりときどきは、焼き魚を食べなくてはならぬ。
平日の最後の力で生田紗代さんの小説を読み終わった。わたしは、言葉だとトべるから言葉が好きなのに、ずりずりと直接的な世界(言葉のない世界)に、わざわざ言葉でひきずりおろされていく感じがした。大変だなぁとか、よく、倦まずにこれだけ書けるなぁ、と思ってしまう。現実的なこと、日常のつまらないことを書いたとしても、その日常を見る視点さえ、距離さえあれば、言葉はトぶことができる。だからわたしは「中二階」が好きなのだ。ギュワーンと歪んで伸び縮みする距離。自分がくわえているストローについての、トイレの手を乾かすドライヤーについての、耳栓についての、言葉。ひしひしと実用的で、そのうえ、相当どうでもいいこと。でも、だから、ホーさんのくだりは面白かった。もっともっと、わたしは嘘に巻きこまれたい。

中二階 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)

中二階 (白水Uブックス―海外小説の誘惑)