2008-07-03から1日間の記事一覧

永遠かもしれない

その演劇のキャッチコピーは「心配になるくらいの事よ、起これ!」である。漫才師の男の妄想のなかで、生きてる設定の人も死んだ設定の人も関係ない。つっこみがいつまでも入らないから、妄想はいつまでも止まらない。だってつっこみ役はその男自身なんだか…

富士日記

6月の半ばに、「富士日記」(下)を読み終わった。(上)を読み始めたのは、四、五年前のことだ。上を読んでいたときに乗っていた電車のことを覚えている、いつも電車のなかで読んでいたから。自分の歩いている道の春の陽気が、山の陽気と重なってうきうきし…

物語のなか

秩父に出かけたのは金曜日。武州中川駅で降りて、民宿「すぎの子」に着くと、数人の大工さんが母屋の屋根を張り替えているところだった。 茅葺き屋根の民家は、そとがうちで、うちがそとの、風通しのよさ。二階の部屋でお茶を飲んで、はじーと私は散歩に出た…